ニキビ治療はどんなことをするの?具体的な施術方法

ニキビ治療には、さまざまな方法があります。

重度の炎症性ニキビの患者に対しては、抗生物質の内服薬を処方することがあります。抗生物質は、その抗菌作用により、ニキビを引き起こす細菌(主にアクネ菌)の増殖を防ぎ、炎症を抑える効果が期待でるのです。これにより、ニキビの赤みや腫れを軽減し、治癒を促進してくれます。抗生物質の内服は、トピカル薬(塗り薬)だけでは対処できないほど炎症が強い場合や、広範囲にわたってニキビが発生している場合に考慮されるのが一般的です。内服薬は全身に効果を及ぼすため、体内の細菌の増殖を抑え、ニキビの炎症の拡散を防ぐことが期待できます。

ただし、抗生物質の内服は適切な量と期間でおこなわなければなりません。長期間の使用や過度の使用は、細菌の抵抗性の発生を促進する可能性があり、抗生物質が効きにくくなるリスクがあるため注意が必要です。そのため、必要な治療期間や適切な内服量は、皮膚科医によって評価され決定されます。

ケミカルピーリングでの施術

ケミカルピーリング

ニキビ治療には、ケミカルピーリングといった方法もあります。ケミカルピーリングは、皮膚表面の古い角質層を化学薬品を使って取り除き、新しい皮膚の再生を促進する治療法です。このプロセスにより、ニキビ跡の改善や皮膚のトーンの均一化が期待されます。ケミカルピーリングには、主にアルファヒドロキシ酸(AHA)、ベータヒドロキシ酸(BHA)、トリクロロ酢酸(TCA)、フェニル酢酸(PCA)などの薬剤を使用します。これらの薬剤は、皮膚の表面に塗布され、古い皮膚の細胞を軟化させて剥がすことで、新しい皮膚が露出するよう促すのです。

ケミカルピーリングは、さまざまな皮膚の問題に対して効果的な治療法として広く利用されていますが、とくにニキビ跡の改善にも優れた効果が期待できます。
ニキビが治癒すると、皮膚にはしばしば色素沈着や凹凸が残りますが、ケミカルピーリングによって古い皮膚が剥がれることで、これらの跡が薄くなり、皮膚表面が滑らかになることが期待されます。また、日焼けなどの影響でできたシミや、皮膚のくすみが改善され、より明るく輝く肌が得られることも少なくありません。

レーザー治療での施術

レーザー治療

レーザーでニキビを治療する方法もあります。レーザー治療は、医療用レーザー光を用いる施術で、さまざまな皮膚問題の改善に効果が期待できる治療法です。レーザー治療は皮膚表面のバクテリアを減少させ、炎症を抑える効果が期待できます。ニキビは、皮脂腺の過剰な分泌と毛穴の詰まりが原因で発生することも珍しくありません。その結果、アクネ菌などの細菌が繁殖し、炎症を引き起こすことがあります。レーザー治療は、特定の波長の光を照射することで、バクテリアの増殖を抑制し、炎症を和らげる効果が期待できるのです。

さらに、レーザー治療は瘢痕症状を軽減するのに役立つことがあります。重度の炎症性ニキビやニキビの搾り過ぎなどが原因でできる瘢痕(傷跡)は、治癒後に残ることがあります。レーザー治療は、瘢痕部分に高エネルギーのレーザー光を照射することで、コラーゲンの再生を促進し、瘢痕の見た目を改善するのに役立つのです。これにより、皮膚表面が滑らかになり、瘢痕の目立たない肌が得られる可能性があります。レーザー治療は、非侵襲的かつ局所的な方法でおこなわれるため、一般的に短期間で施術が完了し、リカバリーが比較的早いことが特徴です。
ただし、レーザー治療は個人の状態によって異なる効果があることがありますので、皮膚科医との相談が重要となります。